Q.婚姻(結婚)すると,どのような効果が生じるのか?
A.氏の共同義務,同居協力扶助義務,成年擬制,貞操義務などの一般的効果のほか,夫婦財産制に基づき,婚姻費用分担義務,日常家事債務の連帯責任なども生じる。
婚姻の一般的効果
婚姻(結婚)すると,いろいろな法律上の効果が生じることになります。
夫婦の身分に関する一般的効果として,第1に夫婦同氏の効力があります。つまり,婚姻すると,夫婦は同姓になるということです。
第2に,夫婦間に同居義務が生じます。また,夫婦はその共同生活において分業しなければならないとする協力義務,金銭的に協力し合わなければならないとする扶助義務も生じます。
第3に,婚姻すると,未成年であっても,民法上成年(成人)として扱われることになります。ただし,選挙権など民法以外の法律では,未成年として扱われます。
第4に,夫婦間に貞操義務も生じます。これは,民法上の明文の規定はありませんが,不貞行為が離婚の原因とされていることから,貞操義務があるものと解釈されています。
その他にも,夫婦間の契約取消権,婚姻の相手方の親族と親族関係になること,子が嫡出子となること,離婚手続で婚姻を解消しなければならなくなること,相続権が生じることなどの効果も生じます。
夫婦財産制
婚姻すると,夫婦間には,夫婦特有の財産関係が生じます。これを夫婦財産制といいます。
その一環として,夫婦は,共同生活を維持するための費用(婚姻費用)を各自分担しなければならないという義務を負います。これを婚姻費用分担義務といいます。
夫婦の財産については,婚姻前のものは各自が特有財産として個々に所有することになりますが,そうでないものは,原則として,夫婦の共有となります。夫婦の平等の観点からも,多くの場合に財産の共有・準共有が認められることになります。
他方,夫婦間の日常家事によって生じた債務は,夫婦が連帯して責任を負うものとされています。日常家事債務の連帯責任とよばれています。
ただし,夫婦間では,婚姻届出前に特別の契約をして,それを登記することによって,夫婦間の財産に関して特別な取り決めをすることも可能です。これを夫婦財産契約といいます。もっとも,日本ではほとんど利用されていないようです。